
トラックEVコンバージョン、そしてレトロフィットソリューションサービス──。 前者はヤマトモビリティ&Mfg.が推進する中古トラックのEV化事業で、 後者はパーソルクロステクノロジーが提案するディーゼルエンジン車両のEVシフトテクノロジーの呼称である。
ヤマトモビリティ&Mfg.のトラックEVコンバージョン事業はすでにビジネスとして動き出しており、 パーソルクロステクノロジーのレトロフィットソリューションサービスは農業用トラクターのEV化モデルを関連業界に提案している段階である。
いずれにしても両社が提案しているのはディーゼルエンジン車のEV化であり、 モビリティの電動シフトを強力に推奨するものだ。
今年は商用車や軽自動車のEVモデルが自動車市場をにぎわすはずだが、 ヤマトモビリティ&Mfg.とパーソルクロステクノロジーの提案はEV新時代の加速化を予言しているように思う。
EV関連の動きでは、北海道電気相互の移動電源車とベルエナジーの電気の宅配便も数年前までは考えられなかった新提案だろう。 両社ともに電源を搭載した車両が電気を必要としている現場に駆けつけ、電気を供給する事業を推進中だ。 平時、非常時を問わず、移動車両が電気を運び、電源車両として活動する。
チャレンジングなビジネス展開だが、すでに両社の事業にはパートナー企業が名乗りを挙げており、 確かなビジネスモデルの構築が進められている。
以上、4社の新規事業を紹介させていただいたが、 要は単にEVを開発・販売するだけでない新たなEV関連のビジネスがそこここで動き始めているのだ。
拍車がかかるEV充電インフラ拡充の動き。 さらにはEVのバッテリー診断を実施することによって中古EV市場の形成を推進する企業の動きも活性化している。 全国各地で展開されている自動運転車の実証・実装もさらに本格化していくに違いない。 自動運転システムはEV・電気自動車の進化をベースとして実現するものであることは周知の通りだ。
エネルギー・資源不足への対応、人口減少、地域社会における移動・交通手段の確保、 物流問題、環境問題、低迷する食料自給率、絶えることのない自然災害······。 日本が抱える課題はいよいよ深刻化の度合いを増しているが、 これらの命題を解決する手段としてEV活用の選択肢が徐々に、しかし確実に広がってきている。
6月に開催される「BICYCLE-E·MOBILITY CITY EXPO 2026」にはこれらの諸問題を視野に入れて意欲的な活動を展開している企業が参集する。 島国ニッポンが抱える諸問題解決のヒント、ソリューションが提示・提案されるはずだ。
(本誌・高木賢)
「エンジン」から「電池」や「ソフトウェア」へ、
移行し始めている車の価値基準
世界で最初のガソリンエンジン車が誕生したのは、100年以上前のことだ。
ドイツの技術者カール・ベンツが1885年に開発した自動車は、その後の産業構造を大きく変え、 「エンジン車こそが自動車の価値の中心」という考え方を1世紀以上にわたって支えてきた。 エンジン性能の向上は車の性能向上そのものであり、その周囲には膨大な部品点数を前提とした巨大なサプライチェーンが形成されてきた。
しかし近年、この価値構造が大きく変わりつつある。 EV(電気自動車)の普及が進み、車の価値の中心が「エンジン」から「電池」や「ソフトウェア」へと移行し始めているからだ。
EVはエンジン車に比べて部品点数が少なく構造もシンプルであるため、 従来の自動車メーカーが持っていたサプライチェーンなどの強みが相対的に弱まる可能性が指摘されている。さらにAIやセンサー技術の進化により、自動運転分野ではIT企業が主導権を握るという可能性も高まり、自動車産業とIT産業の境界が急速に曖昧になっている。
こうした変化は国の政策にも影響を与えている。 日本政府は2035年に乗用車の新車販売を100%電動車とする目標を掲げ、EV充電インフラ整備を重点施策として推進している。 国内のEV充電市場は、民間調査会社のレポート や公的機関(公取委・経産省)の実態調査では2022年時点で約450~500億円規模とされ、 2030年には約5000億円規模へ成長すると予測している。 年平均成長率は30%台後半と極めて高い。
都市部では電動車椅子や小型EVなどパーソナルモビリティの需要も増加しており、 充電インフラは自動車だけでなく、多様な移動手段を支える基盤として重要性を増している。
“電力のハブ”として機能することで高まる駐車場の価値
EV普及の鍵を握るのが「どこで充電するか」という問題だ。 日本の都市部ではマンション居住者が多く、共用部分の工事が難しい
<以下本文は雑誌に掲載>
ブリヂストン(本社・東京都中央区、代表執行役 Global CEO・森田泰博)は、 「最高の品質で社会に貢献」を社是とするグローバルタイヤメーカーだ。 年間売上高は4兆4000億円超で、ミシュランを僅差で追う世界第2位の事業規模を誇る。 約150の国と地域で事業を展開しており、世界のタイヤ事業をリードする存在だ。
同社は乗用車、トラック・バス用、鉱山車両、航空機用のタイヤを対象とするプレミアムタイヤ事業を主力としているが、 社会価値の提供・サステナビリティを掲げる“新たな種まき”の探索事業にも余念がない。 空気充填が不要の次世代タイヤAirFree(エアフリー)は探索事業の象徴的存在で、 注目度を高めている。
AirFree(エアフリー)を担当する新モビリティ事業部門長の太田正樹氏にインタビューした。
<本文は雑誌に掲載>
パーソルクロステクノロジー(本社・東京都新宿区、代表取締役社長・正木慎二)は IT 領域に加え、 自動車・航空宇宙関連機器・家電・ロボットなどの設計・開発、 技術コンサルティング、モビリティサービス事業を展開しているテクノロジー企業だ。 時代の先端を行く同社の技術力に対する評価は高いものがある。 同社が新たに発表したレトロフィット電動トラクターは、 ディーゼルエンジン仕様のトラクターに独自の最新機能を注入して電動化に成功したアップデートモデルで、 注目すべき高機能製品だ。
自動車、バス、トラック、小型モビリティの自動化、遠隔化、電動化を ワンストップで実現するパーソルクロステクノロジーの「レトロフィットソリューションサービス」。 同社は電動化新時代に向け、独自の提案を推進していく構えだ。 同社ソリューション改革リーダーの伏見宏一氏にインタビューした。
<本文は雑誌に掲載>
2026年の幕開けは、総選挙、ミラノ・オリンピックの若者世代の意識変化と活躍が目を引いた。 特に国際舞台での交流が盛んなスポーツ界から、 日本のパラダイムチェンジ(世代交代、時代対応)が始まっている。 政治・経済・社会も「国際レベル」を期待したい。 今年は確実に「日本が元気な方向」に向かう予感がする。
人は、異郷の地で「どのように振る舞い、行動したら良いか?」
我々日本人の中には、身近なロールモデル「大谷選手」がいるではないか。 昨今、国内外の「お互い、不愉快な思いの軋轢」の解消は、 彼の「謙虚で誠実な人柄」「日本人としての誇り」「郷に入りては、郷に従う」「Respect to Respect」の姿勢に、 世界中から多くのファンを集めているところにある。
今回から、半世紀前「団塊の世代」の筆者(当時28歳)が、 トヨタのエレキ屋初の北米ロサンゼルス駐在(1977~1980)、 「新米駐在員の奮闘記」をトヨタでの実体験に基づき紹介する。 ちなみに、大谷選手の本拠地(ドジャーズ球場)、アメフト(USCスタジアム)も馴染み、 ロサンゼルスを含め「Sunny California」の素晴らしさも併せて紹介したい。
<本文は雑誌に掲載>
EV・電気自動車は移動手段としての役割にとどまらず、さまざまな活用バリエーションを持っている。 FDS(本社・岐阜県高山市、代表取締役・五十嵐優樹)が開発したSHELF GARDENING(シェルフガーデニング)とサニエウォーターも EVと連携することによって商品力が増し、幅広い普及が見込まれるという。
頻発する自然災害、緊迫する国際情勢の中、自給率38%という極めて低いレベルにある日本の食料事情を危惧する声は大きいが、 それだけにFDSが提案するSHELF GARDENING(シェルフガーデニング)とサニエウォーターは注目に値すると言えそうだ。 FDSは6月に東京・新宿で開催される「BICYCLE-E・MOBILITY CITY EXPO 2026」にEV、PHEVと連携した新商品を発表する。
前号に引き続き、FDS・五十嵐社長のインタビュー記事をお届けしたい。
<本文は雑誌に掲載>
人口減少問題は日本社会にさまざまな課題を投げかけている。 駐輪場の運営も例外でなく、マンパワーの不足による管理体制の不備、サービスの低下が懸念されていることは周知のとおりだ。 そんな中、先進的な駐輪場管理で知られるアーキエムズ(本社・京都市中京区、代表取締役・村田雅明)は、 このほどカスタマイズ性に富むWEB定期システムを導入した。
駐輪場の利用者はWEBで定期利用の申込み・キャッシュレス決済が可能で、現地定期更新機で定期利用シールを受領できる。 さらに駐輪場の管理者は車両に貼られたシールによって定期利用の契約状況を即座に識別することが可能だ。
このWEB定期システムを採用した京阪電気鉄道経営企画部の井越祥人課長、佐竹陽平氏、 そして本システムを供給したアーキエムズモビリティ・マネジメント事業部新規営業チームの中井航課長に WEB定期システムの特長、導入現場の声、今後に向けた展望などを聞いた。
<本文は雑誌に掲載>
2021年12月16日、大黒パーキングEV充電ステーションが注目を集める中、オープンした。
大黒パーキングエリアは横浜市鶴見区に位置し、 首都高速神奈川5号大黒線・首都高速湾岸線の合流部分である大黒ジャンクションに直結する、 首都高速道路で最大のPAだ。 駐車場には乗用車、トラック、バスなど多種多様な車両が昼夜を問わず駐・停車する。 駐車場のキャパは400台超だ。
首都高速道路ネットワークにおける象徴的連結点である大黒ジャンクションの大黒パーキングエリアにEV充電ステーションを開設することは、 日本国内でEVの普及をはかっていく上で絶対的に必要不可欠のことであった。 しかも、同EVステーションは日本国内の急速充電施設を代表するような規模、内容、機能性、デザイン性を兼ね備えていなければならなかったはずだ。
開設以来、4年余が経過した大黒ふ頭パーキングエリアのEV充電ステーションを取材した。
<本文は雑誌に掲載>
「BICYCLE-E・MOBILITY CITY EXPO 2026〜自転車・電動モビリティまちづくり博〜」が 6月10日(水)・11日(木)の両日、 昨年と同会場の東京・西新宿の新宿住友ビル三角広場(屋内ドーム空間)で開催される。
展示会場には商用車・一般乗用車などのEV(電気自動車)、電動バイク、電動アシスト自転車、EV用充放電機器、 駐輪・駐車場機器、防災用機器のニューモデルが多数展示される。
今年は例年にも増して多種多彩なEV、電動バイクが市場をにぎわすことは必至で、 電動アシスト自転車を含めた電動モビリティの普及が一気に加速していくはずだ。 11年目を迎える本展示会も“新たな電動車元年”の幕開けを踏まえ、 バリエーションに富むEVシフトのかたち、有り様が提示・提案される。



<最新号(3月号)の誌面より>